エプソム生のチャリティーコンサート|エレクトーンの響きを映画のように

前学年の終わり頃、私は初めて自分自身が企画・演奏を務めるエレクトーンコンサートを開催する機会をいただきました。

エプソムの生徒や教職員にご来場いただき、「映画音楽」をテーマにしたプログラムを演奏したことから、このコンサートを『Cinematic Echoes Of The Electone(映画の余韻を奏でるエレクトーン)』と名付けました。

このアイデアを最初に舞台芸術ディレクターのRussell Crann先生に相談したときは、まさか本格的なプロジェクトに発展するとは思ってもいませんでした。

膨大な練習時間や運営面での準備など、想像以上の努力が必要で、途中で「本当にうまくいくのだろうか」と不安になる瞬間もありました。

外部試験の勉強や生徒会員としての任務と並行して、演奏の完成度を高めることや全体の構成を整える作業は大変でしたが、それ以上に学びと成長の多い経験でした。

もともとは軽い興味から始まったこのコンサートですが、振り返ってみると、自分自身の歩みを映し出すような出来事でもありました。

エレクトーンを始めた頃のこと、初めて人前で演奏した日のこと、そして今まで支えてくれた先生、両親、音楽仲間たち――。

これまでの道のりと、私の中にある「音楽への想い」を、聴いてくださる方々と分かち合いたいという気持ちが原動力になりました。

エプソムで初めてのリサイタルを開催できたことに心から感謝しています。

この経験を通して、演奏者としての限界に挑戦できただけでなく、なぜ自分が音楽やエレクトーンを愛しているのかを改めて実感することができました。

約1か月前、コンサートのチケット売上と軽食販売の収益を、私の故郷・ムアルにある孤児院と高齢者施設に寄付しました。

私は、規模の大小にかかわらず、人の役に立てることに喜びを感じます。

高齢者の方々が穏やかな老後を過ごし、孤児院の子どもたちがその可能性を広げられる社会であってほしい、そう願っての行動でした。

私が少しでも力になることで、彼らが私のように音楽の道を見つけ、演奏する喜びを感じられるようになるかもしれません。

もしかしたら、未来の音楽家がこの中から生まれるかもしれませんね。

Khai Zhe L.
Year 13 Student